Words used at funerals that I can't hear now今さら聞けない葬儀で使う言葉

突然の葬儀で戸惑わないために、葬儀で使う言葉をお教えします。

 

 

あ行

一膳飯(いちぜんめし)

枕飯ともいう。枕飾りのとき死者の枕元に供える飯。故人の使っていた茶碗に、御飯を山盛りに入れ、故人の使っていた箸を真ん中に立てたものをいいます。(枕飾り)

 

永代供養(えいたいくよう)

菩提寺が喪主に代わって永久に法要を営むという取り決め。仏の供養をする人が途絶えてしまうとか、子供や孫に代わって、菩提寺の僧侶にお願いして、仏の命日に供養していただくこと。永代供養をする場合、「永代供養料」を納めますが、そこに誰が、誰のためにいくら納めるのかを明記しておきます。

 

御布施(おふせ)

葬儀や法事のお礼として、僧侶に差し出す金銭。御布施の額は地域や宗派によって違いますから、僧侶、あるいは世話役に相談するようにアドバイスします。また僧侶への払いは、葬儀が終ったときが本来の形ですが、法事がはじまる前という場合もあります。

か行

戒名(かいみょう)

仏の弟子となった証しとして、死者におくられる名前の総称。日蓮宗では「法号」、真宗系では「法名」、天台宗、真言宗などでは「戒名」といいます。戒名は仏弟子となってその成仏を表現できるような文字を選んで名付けられるもので、多くは漢訳経典のなかの文字を選んで戒名にします。

 

カトリック(かとりっく)

ローマ法王のもとにあるキリスト教の一派。公教会。カトリックはギリシャ語で「普遍的」という意味。キリスト教の信仰によれば、洗礼を受けた信徒はキリストに結ばれますが、故人がキリストとともに、永遠の生命に移るように祈るのが葬儀です。カトリックの葬儀はほとんど教会で行ない、司祭は神父が行います。

 

神棚封じ(かみだなふうじ)

死者を出した家の神棚の扉を閉め、合わせ目に白い紙を張り、死の汚れを防ぐこと。扉がない場合には、神棚の上部から白い紙を張り下げ、忌明けまで閉じておきます。

 

忌明け法要(きあけほうよう)

四十九日目の忌明け(満中陰)に行う法要。中陰の期間には死者が善処に生れることを願って、七日ごとに仏事を行うが、忌明け法要はその期間の最後の法要となります。日本でも七五六年の聖武天皇崩御のとき、七七斎会を修したことが記録されており、十七世紀頃から四十九日の法要が盛んに行われたといわれています。

 

北枕(きたまくら)

死者を安置するさい、北に頭を向けること。この由来は、釈尊が入滅するとき、頭を北向きにし、額を西の方を向き、右脇を下に寝ていた故事にならったものとされています。北枕が困難な場合には、西枕にします。

 

忌引(きびき)

近親者が死んだとき、葬儀に携わるために公に勤務先・学校が休める期間。官公庁服務規定による忌引の期間は、配偶者(十日)、父母(七日)、子供(五日)、祖父母、兄弟姉妹(三日)、孫、おじ、おば(一日)となっています。

 

経典(きょうてん)

仏教の教理を書いた書物。一般の檀家では、自分の属している宗派の経本を用意しています。
(天台宗)般若心経、法華経、大日経、浄土三部経
(真言宗)大日経、金剛頂経、理趣経、般若心経
(浄土宗)無量寿経、阿弥陀経
(浄土真宗)無量寿経、観無量寿経、阿弥陀経
(臨済宗)般若心経、観音経、大悲呪、座禅和讃
(曹洞宗)般若心経、観音経、修証義、法華経
(日蓮宗)法華経、無量寿経、観普賢経
(日蓮正宗)法華経

 

清め塩(きよめじお)

火葬場から帰宅したさいに、玄関先で手を洗い身体に塩をふりかけて清める習慣。またはその塩。本来はケガレを嫌う神道の伝統からきています。古来からみそぎは海水に効力があるとされ、遠距離から運ばれることもあり、それを塩が代用するようになったという話があります。

 

鯨幕(くじらまく)

葬儀に用いる、黒と白の布を一枚おきに縦に縫い合わせた幔幕。白色は本来は清めの色、黒色は物が生れる以前の闇をあらわしています。この名前は、鯨の皮と脂の部分が黒と白になっているところに由来します。

 

献体(けんたい)

医大、歯大の解剖教材に、死後身体を提供すること。献体は納棺が終ったあとに献体先に運ばれます。解剖実習が終ってから大学で丁重に火葬され、半年から二年の間に遺骨が返還されます。昭和五九年「献体法」の制定により、遺族よりも本人の意思が優先することになりました。

さ行

斎主(さいしゅ)

神式葬儀にあって、その中心になる神官。仏式の葬儀でいう僧侶(導師)、カトリックでの神父、プロテスタントでの牧師にあたります。進行役は斎員といいます。

 

三途の川(さんずのかわ)

人が死んであの世に行く途中、初七日に渡るという川。葬頭河(しょうずか)とも三つ瀬河ともいいます。人が死ねばこの河を越さなければならないが、河の瀬に緩急の異なる三途があって、生前の罪の軽重によってこの三途のうちの一つを渡るといいます。

 

参拝(さんぱい)

神社・寺院・神棚の神・仏を拝むこと。神社に参拝するときは、まず手を清め、口をすすぎ、お供えします。そして二礼(二度深くお辞儀をする)ニ拍手一礼します。

 

四華花(しかばな)

葬具の一つ。横に細かくハサミを入れた白紙を竹串に巻きつけたもの。かつてはこれを四本、木の台や大根の輪切りに突き立て近親者が持って葬列に加わりました。四華の由来は、釈尊が、涅槃に入られるとき、死を痛み悲しんで四本の沙羅双樹の花が白く変化したことから、それになぞらえ、死者が涅槃に入ったことを象徴しています。

 

四十九日・百ケ日法要(しじゅうくにち・ひゃっかにちほうよう)

四十九日は亡くなった命日から数えて、四十九日目の法要です。ご葬儀後は、ご遺骨、ご遺影、白木の位牌を安置し、後飾り祭壇(仮祭壇)を設け、中陰の四十九日間後飾り祭壇の前でご供養します。また、一般的には四十九日までが忌中で、この期間は結婚式などのお祝いごとへの出席や、神社への参拝は控えるようにします。四十九日法要までは、ご遺骨、ご遺影と一緒に白木の位牌をまつりますが、四十九日までに漆塗りの本位牌に作り替えなくてはなりません。戒名の文字入れに2週間位かかるので、早めに仏壇店に依頼します。
なお、四十九日と百ケ日法要は合わせて行う事もあります。

 

十三仏(じゅうさんぶつ)

仏前で礼拝するとき、手に掛けて用いる仏具。念珠。唱念の時に珠を手繰り、数を数える役目を果たします。本来は数を記す珠の意味で、糸に通した珠の数は108が基本です。108は通説では108の煩悩を表わします。数珠は左手にかけ、合掌するときには、両手の手のひらで、その数珠を狭むようにしてお参りします。一般には、どの宗派にも共通に使える略式のもの(一連)が、多く使われています。

 

精進料理(しょうじんりょうり)

魚肉類など、動物性の材料を使わないで、野菜などの植物性の材料を使った料理。「精進」とは、一心に仏道修行に励むという意味であり、仏教では粗食をむねとし、肉食をしないのを原則にしていることから名づけられています。

 

白木の位牌(しらきのいはい)

葬儀のさいに用いる木地のままの位牌。戒名(法名)、俗名、没年月日などを記入して、遺影とともに祭壇に安置します。葬列には、喪主が胸元に掲げて持参します。葬儀のあとは忌明けまで、中陰壇におまつりし、忌明け後はお寺などに納め、代わりに黒塗りの位牌を仏壇の中に安置します。

 

禅宗(ぜんしゅう)

禅定を根本とする仏教の宗派。日本では臨済宗、曹洞宗、黄檗宗の三宗を総称して禅宗といいます。鎌倉初期に栄西とその弟子の道元が、宋の禅を日本に伝えました。栄西は臨済宗、道元は曹洞宗の開祖。黄檗宗は江戸時代に、明の隠元(いんげん)によって日本に伝えられました。

た行

友引き(ともびき)

六曜の一つで、吉凶日を表わします。暦注には朝夕は吉、昼は凶とあり、陰陽道では「合い打ち勝負なし」としています。日本では近世に六曜が盛んになってから「友を引く」という俗信が付与され、この日は葬式をしないしきたりとなっています。(同様の葬式の忌み日は申、寅、卯、丑の日があります。)

 

ドライアイス(どらいあいす)

炭酸ガスを冷却・圧縮して固体にしたもので、遺体の防腐に用います。マイナス78.5度。特に腐敗の早い、臓器、脳の周辺に置きます。

な行

新盆(にいぼん)

死者が出た喪家で、最初に迎える盂蘭盆のこと。初盆。普段のお盆より、お飾りやお供えを盛大にして、お祭りするしきたりがあります。新盆には、親類縁者が盆堤灯やお飾りを供えて、しめやかに故人を偲ぶならわしも残っています。

 

年忌法要(ねんきほうよう)

四十九日、百カ日法要後、祥月命日に年忌法要を営みます。翌年のご命日一周忌、その翌年が三回忌となり、その後は七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌という順序で続きます。

は行

箸渡し(はしわたし)

死者を火葬に付したあと、竹や木の箸で収骨する方法。渡し箸。木と竹を組合わせた箸を使って、骨を二人で挾み、骨壷のなかに骨を入れます。「箸」が「橋」に通じるため、亡き人をこの世からあの世へ、橋渡しをするという意味が込められているといいます。

 

引き出物(ひきでもの)

法事でお招きしたお客様に施主から配られる贈呈品。ひきもの。古く馬を庭に引き出して贈ったことから起こりました。引き出物を選ぶポイントは、
(1)持ち帰りに楽なもの
(2)法要の席にふさわしいもの
(3)いくらあっても困らないもの
のり、お茶、シーツなどが一般的です。表書きは「志」とし、故人の何回忌法要と書いた下に、施主名を入れます。

 

仏陀(ぶっだ)

目覚めた者、悟った者の意。梵語の「ブッダ」の音写語。かつては聖者に対する一般的な呼び名でしたが、現在では釈迦の尊称として用いられています。

ま行

守り刀(まもりがたな)

北枕に寝かした遺体の布団のうえに、刀を置く習慣の意。守り刀は、武士の「葬送行列次第書」にあるように、武士の死者はその枕元に刀を置いた名残り。遺体の魔除けのためと信じられています、刀のほか、小刀、カミソリ、はさみが用いられています。また木刀を袋に入れたものを使うこともあります。

 

や行

遺言(ゆいごん)

自分の死後、遺贈、相続分の指定、認知などについて、法律的に効力を持たせるために、一定の方式に従って行う意思表示。自分で作っておく遺言書には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の三つの方式があります。死後、遺言書が発見されたら、出来るだけ早く家庭裁判所に提出して、検認を受けます。封印がある遺言書の場合、裁判所で相続人又は代理人立会いのもとで開封されます。遺言がなかった場合には、法律で決められた相続分で財産を割り当てることができます。法律用語では「いごん」といいます。

 

湯灌(ゆかん)

亡くなられた方の体をさかさ水で洗い清めること。赤ちゃんが生まれた時、産湯につかるように新たに来世に生まれ変わるためという意味があります。

ら行

霊璽(れいじ)

みたましろ。神道での霊のしるしで、仏式の位牌にあたります。木主(ぼくしゅ)といわれる白木の位牌の表面に「○○○命之霊(女性は、姫命)」裏面には「○年○月○日帰幽享年○○歳」と筆書します。霊璽は、遷霊祭のあと仮霊舎に移されます。霊璽は忌明け後に祖霊舎に移され、家の守護神になります。

 

六文銭(ろくもんせん)

三途の川の渡し賃として、死者の棺のなかに人れるお金。六道銭ともいいます。中国でも納棺する前に、黄色の布袋に経文や仏像の画や紙銭を集め、死者の首に掛ける風習があります。

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